パウロヴィッチの穴
くろパパ咽頭癌確定からの ”平成のアダムスファミリー”271日間。

夫への気遣い

 
 
2006年5月28日。マヨ上海へ戻る。
 
 
 
 
前日ダメ兄との食事の後、若い頃行きつけだった池袋の『HAVANA CLUB』にて
 
マヨとふたり飲んでいたところ旧友が集まってくれました。暫し憂鬱を忘れ鬼飲み(^^;)
 
 
 
この日の午前中は二日酔いのため動けず、お昼から父の病院へと出向きました。
 
お昼ゴハンが終わる頃の13時前に病院へと顔を出したところ
 
少し父の顔色が優れない様子。やや黄色っぽいような。
 
本人に聞くと別段変わりはないとのことで、父とマヨ・くろの3人でたわいない話をし
 
14時半にはマヨを空港まで送るため、今日の所は父とお別れ。
 
前日の帰り際に見せたような寂しい顔は見せないでくれた父ですが
 
夫を見送りに行く時間があるのであれば、父の側に居たいのが本音。
 
 
 
しかしながら我が夫にも迷惑というか心労をかけているわけですし
 
いつまでになるか分からない私のホテル住まいで
 
彼の心中にはお金の心配もあるでしょうし
 
こんな時こそ、せめて夫婦間の諍いを回避するためにも見送りは必要だと考えました。
 

 
 
 
マヨを成田から飛行機に乗せたあと、ひとり都内へ戻る車内にて
 
再度、病院へ行くつもりでしたが
 
時刻はすでに17時半。病院へ着く頃には19時。
 
母や兄達と顔を合わせたくないので、池袋のホテルへ直帰することにしました。
 
まだ日本3日目だというのに、ガックリと疲れた気がした夜でした。
 
 
 
 
 
くろパパとの時間。あと245日。
 
 
 
 
 
 

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《くろうさ》

くろうさ

上海生活3年生。専業主婦。


父。

《くろパパ》

くろうさの最愛の父親。

 

2007年1月逝去。61歳。

生前は経営コンサルタントに従事。

 

登場人物

《マヨ》

  くろうさダンナ 上海リーマン

 

《くろママ》

  くろうさ母親 乳ガン歴2回

 芸術家 着物デザイナー

 

《バカ兄》

  くろうさ3兄妹長兄 某出版社勤務

 

《ダメ兄》

  くろうさ3兄妹中間兄 某ベンチャー勤務

 

《おやびん》 元勤務先病院理事長

 

《姐さん》 元勤務先病院直属上司Dr.

 

 

用語解説

《パウロヴィッチ》

くろパパのカトリック洗礼名が「パウロ」

だったことから、なんとなく。

 

《穴》

くろパパの咽頭癌摘出後

喉仏の下、ちょうど両鎖骨の間に

直径約4cmほどの穴が作られ

肺と直結して呼吸をしていた、その穴。

 

《咽頭癌》

鼻の奥から喉にかけて位置する器官で

場所により上・中・下と分類されるが

くろパパは喉の部分の下咽頭癌。

 

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